父や母からの歪んだ愛情。
いつもは放任主義なのに、たまに過干渉になる両親。
親の機嫌が変わる度に、振り回される小さなワタシのこころ。
お酒を飲むと怖くなる父におびえ、家庭生活は緊張の連続。
親に愛された経験が圧倒的に不足していたワタシは、愛し方を知らずに育った。自分すら愛せない人間に育った。
ワタシは、誰からも愛されてない・・・。
愛が空っぽだった家庭は、やがてワタシの自信までをも奪っていった。
心を守るためワタシの身体は猫背になった
ワタシは、小学生からずっと猫背だ。
母や祖母から、姿勢の悪さをいつも指摘され、姿勢矯正ベルトまでつけさせられたこともあった。
運動は好きな方で、体力や筋力が足りない子供ではなかったが、姿勢だけは大人になっても改善することはなかった。
今思えば、ワタシの姿勢が悪くなった理由は、自分の心を守るためだったのではないだろうか。
猫のように丸まって、親の言動や行動から自分の弱い心を守り、自信のない自分が誰にも見つからないよう、自分をなるべく小さくみせる。
ワタシの心の闇は、小学生の頃にはもう、身体に現れるほど深刻化していたのだろう。
身体の不調は猫背だけでは終わらなかった
長い間、緊張を強いられてきたワタシの身体は、呼吸が浅く巻き肩で、もう30年以上も首、肩、背中のコリに悩まされている。
そしてもう1つ、緊張した家庭環境がワタシの身体に与えた悪影響があった。
それは、顎関節症。
顎関節症は、歯を強く食いしばるクセがあったり、歯のかみ合わせが深かったり、姿勢が悪かったりなど、顎にかかる過度な負担が原因でなりやすいといわれている病気だ。
ワタシには、小学生の頃から歯を食いしばるクセがあった。
歯を食いしばるのは、決まって身体が緊張している時。両親と一緒に過ごしている時だった。
長年蓄積された顎の疲労は、ワタシが19歳の時にピークに達した。
顎がカクカク鳴る、口が開かなくなる、顎がひどく痛み、食事ができなくなるといった顎関節症の症状にそれから15年間も悩まされ続けた。
歯科矯正で深かった歯のかみ合わせを浅くし、顎のストレッチをしたおかげで、症状はずいぶんと改善したが、一度ずれた顎関節のクッションは二度と元に戻らないそう。
姿勢の悪さや、歯のくいしばりの原因。
その原因がもう少し早くわかっていたら、自分が感じる生きづらさの解消に役立ったかもしれないと思いつつ、今では、良い姿勢や歯をくいしばらない状態を意識しながら日々生活している。