うつ病

心と体の関わりに目を向けることの大切さ|退職後に気づいた心の疲労

ワタシは、22歳から40歳まで複数の会社で働いた。

最初の2年は派遣社員、残りの16年は正社員だった。

22歳の時に、夢を失い挫折したワタシは、周りに流されるままに派遣社員から正社員となり、いつしか、いわゆるキャリアウーマンとして働く道を歩んでいた。

会社には、自分の仕事に誇りをもち、仕事に真剣に取り組んでいる人が大勢いたが、ワタシはいつでもどこか他人事。

真面目に働いている人たちを尻目に、生活レベルや名誉を維持するためだけに、むなしい義務感に突き動かされながら働いていた。



仕事をしていた自分には辛い思い出しか残っていない

派遣社員から正社員になったとき、ワタシは、自分の承認欲求が満たされたことに大きな喜びを感じた。

自分が認められたことがとても嬉しかったのだ。

今思えば、それが間違いの始まりだったのかもしれない。

正社員になり、とある専門部署に配属されたワタシは、それからずっと同じ専門職に従事することに。

部署の目標を達成するために、やりたくない仕事を精一杯こなす日々。

苦手なコミュニケーションや電話による会話も、嫌だという気持ちを押し殺して頑張った。

働いていた頃のワタシは、もっと仕事を学びたいとか、もっと自分を高めたいという欲求よりも、上司から認められたい欲求に突き動かされて動くロボットにすぎなかった。

そんなワタシが、場違いな場所に身を置き続けられた理由は上司からの褒め言葉が欲しかったから。ただそれだけだった。

だからこそ、上司からの承認を除いたワタシの仕事人生には、ただただ辛い思い出しか残っていない。



仕事を辞めた後もぐっすりと眠れたワタシ

2018年6月末に、ワタシは最後に勤めていた会社を退職した。

会社を辞めた理由は、仕事へのモチベーションが維持できなくなったから、40歳をすぎて頭や身体の衰えを強く感じるようになったからだった。

仕事から離れて数か月は、頭が仕事モードからなかなか切り替わらず、心が落ち着かない日々が続いたが、時がたつにつれ、家で過ごす生活にも徐々に慣れていった。

でも、不思議なことに、パソコンをいじったりテレビをみたりと、日中は身体をほとんど動かしていないにもかかわらず、子どもと一緒に毎晩21時に入眠できたのだ。

昔は、日中だらだらしていると、夜に眠れなくなるのが普通だったのに、日中に何もせずとも夜になるとぐっすり眠れる生活が、仕事を辞めて一年以上も続いた。

最近になってようやく、布団に入ってもなかなか寝付けず、23時頃までスマホをいじる時間が増えたが、ワタシは、なぜ一年もの間、あれだけ毎晩ぐっすり眠れたのだろうか?



身体や心をリセットするのに必要だった時間

思い返してみると、仕事を始めてから18年間、ワタシは心から仕事を楽しいと感じたことがなかった。

常に何かに追われ、怯え、恐れ、絶え間なく続く暗黒の道を、ひたすら走り続ける日々。

ときどき聞こえる心の悲鳴に耳を傾けることなく、自分にはこの道しかないと思い込み、あるがままの自分をずっと犠牲にして。

たまに、うつ病で倒れても、身体にムチ打って、社会人としての責任を果たして。

ワタシが仕事を辞めたほんとうの理由は心が疲れ果てたから。

18年間、自分を偽りつづけた代償は思いのほか大きく、ボロボロになった心とつながっている体が、休息を求めてブレーキをかけたのかもしれない。

心の修復に必要だった時間は一年。

最近やっと、心と体が落ち着きを取り戻し、物事を少し前向きに捉えられるようになってきた。

これからは、心も体も大切に。心と体の声にちゃんと向き合い、あるがままの自分を正直に生きていきたい。






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