ワタシは、中学生のころから腸過敏性症候群に悩まされていた。
逃げ場のなかった教室で、時折グオーーーッと鳴る腸の音が周りに聞こえないように、そればかりに気を取られる日々。
そんなワタシが、授業に集中できるわけがなかった。
そうした経験から、ワタシはこれまで、腸過敏性症候群のせいで自分は授業に集中できなかったのだと思いこんでいた。
ワタシが授業に集中できなかった本当のワケ
腸過敏性症候群は、社会人になってからも続いた。
学生時代のトラウマで、またお腹がなったらどうしよう・・・と身体が勝手に緊張し、会議室などの密閉空間に入ると途端に腸が過敏化してガスを発生し始める。
それでも、学生の時とは違い、腸は相変わらず暴れるものの、会議の内容にはちゃんと集中できていた。
そして、自分がアスペルガー症候群だと知った今、学生時代に授業に集中できなかったのは、腸過敏性症候群のせいだけではなかったのかも?と疑うようになった。
アスペルガー症候群に見られる過集中と注意散漫
自分の学生時代を振り返ってみると、ワタシは、ほとんどの授業に集中できていなかった。
集中できていたのは興味のある授業だけ。
すごく興味があったり大好きな授業には、どちらかというと過集中気味に参加できていた。
でも、それ以外の授業は注意散漫。
腸のことが気になったり、全然別のことを考えたり、うたた寝をしたり。
周りの生徒がどれだけ授業に集中できていたのかは知るよしもないが、少なくともワタシの頭の中は、いつも授業の内容以外のことでいっぱいだった。
思い返してみると、ワタシは昔から、興味のあることには他人が心配するほど集中しすぎるところがあり、興味のないことには他人が驚くほど全く集中できないところがあった。
過集中と注意散漫の差
ワタシには、過集中と注意散漫の間にグレーゾーンがあまりない。
物事をこなすときは、集中しすぎているか、全く集中していないかのいずれかの立場にいることが多い。
例えば、過集中の例。
ワタシは、昔から絵を描くことが大好きで、高校生の時には漫画を描いて雑誌社に投稿していた。
休みの日は、ぐうたら寝てばかりいたが、漫画を描く日は朝から夕方まで、ご飯とトイレの時間以外は机に向かい、ずっと漫画を描いていた。
しかもパジャマのまま。
漫画の内容がホラーだったこともあり、朝から着替えもしないでホラー漫画をひたすら描いている娘の姿を見て、親は心配で仕方なかったことだろう。
また、社会人になって仕事をするときも、周りの人が適度に休憩をとったり雑談にいそしむ中、ワタシはパソコンの前で常に集中モード。
休憩とか一服とかいう文字は、ワタシには一切なかった。
一方、注意散漫の例。
ワタシは、授業中でも会議中でも、自分が興味の無いことを聞くことがすごく苦手だ。
興味のないことに集中できるのは最初の5分ぐらい。
今日こそはちゃんと聞くぞ!と気合を入れてはみるものの、残りの時間は全く別の趣味のこととかを考えてしまうのだった。
自分の特性を知ったワタシの後悔とこれからの未来
興味があることを続けるには、ほんのちょっとのエネルギーさえあれば十分。
でも、興味がないことを続けるには、ものすごいエネルギーが必要。ワタシは、興味のないことにエネルギーを使いすぎて40歳で失速した。
嫌なことは頑なにやりたくない自分に、あれこれと興味の無いことを押し付けてきたワタシ。
生きづらさを感じないわけがない。
今は、主婦として、自分がやりたいことだけに集中できる環境にいる。
もちろん、家事や育児など、やりたくないこともやらなければならないが、ワタシはアスペルガー症候群グレーゾーンの女。
夫の力を借りつつ、自分の心と向き合いながら、無理のない生活を送るよう心がけている。
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