アスペルガー症候群グレーゾーンのワタシは、他人との距離感について悩むことがある。
身体と身体との物理的な距離感と、人付きあいという精神的な距離感の両方で、それぞれに困難さを感じるのだ。
今までは、他人との距離感に不愉快さを感じる度に、自分を責めることが多かったワタシだが、自分が発達障害だと自覚してからは、自分の特性を理解して生活できるようになった。
他人と物理的に距離が近いとイヤな気持ちになる
ワタシは、今でも電車が苦手だ。
仕事を辞めるまでは、毎日通勤電車に揺られて出勤していたし、今でもお出かけをする時はたまに電車を使うが、居心地の良さを感じたことは一度もない。
他人の身体と自分の身体が近ければ近いほど、ワタシの身体はこわばって緊張し、ものすごい嫌悪感を覚える。
それは、相手の性別を問わず起こるのだ。
家事、育児、仕事のストレスがピークに達していた30代後半の頃は、毎日電車に乗る度に呼吸がうまくできなくなったり、胃痛に悩まされた。
他人との距離感に不快を感じるのは、自分の家族も例外ではない。
夫も、子供も、大好きでとても大切な存在だが、ワタシの心はそんな家族でさえスキンシップを拒絶する。
子供とのスキンシップは大切なので、それをないがしろにしないよう無理をしてでもスキンシップをはかるよう心がけてはいるものの、
子供がワタシの顔や頭を触ったり、「ねーねー」と肩を強くたたいてきたりするとイラッとしてしまう。
「他人と仲良く」の距離感がわからない
ワタシは、他人との関係性においても距離感がつかめない人間だった。
つまり、どのくらい頻繁に会えばいいのか、自分のことをどこまで相手に話せばいいのかがよくわからなかった。
出会って間もない関係なのに、自分のプライベートのことを何でも洗いざらい話す人がいるが、ワタシも若い頃はそんな感じだった。
発達障害に限らず、自分に自信が持てなかったことも理由の1つかもしれない。
しかし、一般的には、それは他人に違和感を与えてしまう行動なのだろう。
20代の頃は、同じ友達と毎週頻繁に会ったりメール交換をしたりしていたが、相手が会ってくれなかったりメールを返してくれなかったりすると、その度にムカついていた。
今思えば、ワタシは、相手との距離感だけでなく、相手の都合を理解するのも苦手だった。
これは、発達障害に加えて、ワタシが共依存というアダルトチルドレンの症状も持ち合わせていたからだろう。
それでトラブルになり、何人かの友達とは音信不通になった。
自分が抱える問題や障害について無自覚だったワタシは、人間関係で起こる嫌な出来事を、全て他人のせいにしていたのだ。
歳を重ねてやっと見つけた他人とのちょうどいい距離感
今は、40代という年齢のせいか友達関係も落ち着き、気が向いた時にメールを交換している友達や、1年に1度会う友達など、
お互いにちょうどいい距離感を保ちながら連絡を取り合えるようになった。
こうした距離感に落ちつけたのは、年齢を重ねたからだけではなく、自分が発達障害などの問題を抱えていると自覚した影響が大きかったのだろう。
でも、その居心地のいい距離感を保てているのは、やはり良き友達のおかげ。
発達障害のワタシにとっては、気が向いた時に連絡をとり合い、ワタシの存在をありのまま受け入れてくれる友達は、ほんとうに貴重な存在だ。
ワタシも、ありのままの相手を尊重して、この関係をいつまでも大切にしていきたい。
人気ブログランキング