ワタシは、アスペルガー症候群グレーゾーンの女だ。
こだわりが強い、他人とのコミュニケーションがうまく図れないなど、生活をする上で昔から多くの問題に直面してきた。
でも、自分が発達障害者だと自覚したのは40代になってから。
それまでは、常に生きづらさを抱えながらも、みんなと同じでなければならないという自分勝手な強迫観念から、自分を追い込みながら生きていた。
ワタシは仕事ができる女
ワタシは、長女ということもあり、仕事に対する責任感は人一倍あった。
アダルトチルドレンだったこともあり、承認欲も強かったのだろう。
24歳で飛び込んだ外資系企業で与えられた責務を全うするため、昼夜を問わず働いた。
しかし、本来は、絵を描いたりとマイペースが好きな性格。ワタシに、評価がすべての外資系企業が合うはずがなかった。
毎日、目標を達成するために新幹線のように走り続ける日々。
色んなことに傷ついたり、凹んだりしながらも、プライドだけがワタシを支えていたように思う。
その頃の年収は、20代で800万円を超えていた。
ワタシは、自立した女性。自分が欲しいものは、自分で買える力がある。
歪んだ自信が積み重なっていく一方で、ワタシの心と身体は悲鳴をあげ始めていた。
自分を偽り続けたら身体に異変が生じた
ワタシは、20代のころから胃に違和感を感じるようになった。
仕事で心配事があると、どんなにリラックスしている時でも胃が反応するのだ。
キリキリ痛むこともあれば、ギューっと痛むこともあった。
ストレスが原因ということはよくわかっていたが、あの頃のワタシは、自分が築き上げたキャリアウーマンという地位を手放す気はさらさらなかった。
会社が負担してくれる健康診断で、毎年バリウムは飲んでいたが、20代や30代はそれ以上の検査はしてくれない。
さすがに心配になり、30歳の頃に自費で胃カメラの検査を受けた。
胃カメラを飲んだ直後に、医師の診断を受けたとき、胃カメラで撮ったばかりの自分の胃の写真を見せてもらった。
その写真を見たワタシは絶句。がんなどの悪性腫瘍はなかったものの、胃壁全体にポリープがずらり。
胃のポリープは、胃が炎症を起こす度に増えるのだそう。
自分を偽ってやりたくない仕事を続けてきた結果だ・・・。
ワタシは、自分のことが少しかわいそうになった。
30代後半~ついにうつ病になった
胃のポリープの数にショックを受けたワタシだったが、幸い良性だったため仕事は変わらず続けた。
31歳の時に結婚し、第1子を出産。34歳の時に第2子を出産。
30代は、仕事、家事、育児と、自分を追い込んでばかりいる落ち着かない生活を送っていた。
もうダメだ・・・。
何度も、何度も、全てを投げ出したい気持ちを抑えながら、自分をふるい立たせて頑張ってきたワタシだったが、
37歳で転職した会社がブラック企業だったこともあり、それまで走り続けてきた心がついに壊れた。
ちょうど、お正月明けだっただろうか。
会社に行かなければという意思とは裏腹に、心が全く言うことを聞かないのだ。
ちょうど、シンガポールから来日していた上司に、もう辞めたいというメールを一方的にしたまま、家で何日かボーっと過ごした。
その後、上司から何度も引き止められたものの、ブラックの恐怖から逃げるように退職。
ブラック企業を退職してから、1年3ヶ月ほど別の会社で働いたものの、その会社の社風が肌に合わず結局退職した。
身体と心を壊した理由はお金に執着し過ぎた結果なのかもしれない
ワタシの育った家庭は、決して裕福ではなかった。
ワタシは、欲しいものがあっても買ってもらえない無念さを、子供のころから繰り返し感じていた。
だからこそ、社会人になり、サラリーマンの平均以上の年収を稼いでいる自分が誇りだった。
月額16万円の賃貸マンションに住んでいる自分が誇りだった。
でも、心と身体はボロボロ。
今思えば、本当にバカだったなぁと思う。
お金なんてどうだっていい。
給料は少なくても、もっと自分が自分らしく、自由にいられる仕事に出会えていれば、胃にポリープが沢山できることも、うつ病に苦しむこともなかったのではないか。
今は、主婦をしながら、自分らしさやこだわりを表現できることは何かないかと、色々アイデアを巡らせている。
いつか、それが形になることを願いながら。
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