ワタシは、幼いころから不安になりやすい子供だった。
小学生の頃は、親が留守にしていると、いつ親が帰ってきてくれるのかいつもソワソワして待っていた。
夜寝ている時に、両親が死んだ時のことを考えて、布団の中で涙することもあった。
家族まで不安に??ワタシの不安症例~その1
ワタシは、物を失くすと信じられないぐらいのパニック状態になる。
失くした物がどんなものでも関係なく、「物が失くなったという事実」に対してものすごく不安を感じるのだ。
その不安は、子供が生まれてから増大した。子どもが遊ぶ度に部屋が常に散らかり、その度に物が失くなるからだ。
テレビのリモコン、ハサミ、セロハンテープ、ボールペン、宿題のプリント、片方の靴下・・・。
物が失くなると、必ずパニくって取り乱すワタシの姿があまりにも異様だからか、子供から「ママ怖い・・・」とクレームをつけられたことが何度もある。
不安は身を守る?ワタシの不安症例~その2
ワタシは、不安障害のせいで、常に最悪の事態を想定しながら行動する。
家にいる時は、強盗や強姦魔が玄関や窓から入ってくるかもしれない。火事になるかもしれない。
外出している時は、走行中の電車の扉が突然開くかもしれない。電車の中で凶器をもった人が突然暴れ出すかもしれない。駅構内に爆弾がしかけられているかもしれない。
夜寝る前は、必ず戸締りをチェックするが、チェックを忘れた時は、布団に入った後もずっと戸締りが気になって仕方がなくなり、結局1階の玄関や窓を確認しにいく。
外出中は、視覚や聴覚をフル稼働して、周りに何か変わったことが起きていないか、自分の周りに怪しい人間がいないかといつもアンテナを張っている。
狭いところが苦手!ワタシの不安症例~その3
ワタシは、狭いところに閉じ込められるとものすごく不安になる。
ワタシが、脱衣所にある洗面所で化粧や歯磨きをしていると、小学生の息子が飼っているチワワを抱えて入ってきて、脱衣所のカギを閉めることがある。
息子としては、ケンカ中の姉から離れたくてカギをかけるのだが、脱衣所という狭い空間にカギをかけて閉じ込められ、しかも息子と犬まで一緒という状況にワタシは耐えられない。
また、キッチンで料理をしている時に、小学生の娘が足元でゴロゴロしたり、床に座り込んで犬と遊ぶことがある。
ワタシは、床が狭くて足の踏み場がなくなった途端にイライラしてパニックになる。
ワタシは、狭い空間だけでなく、人と密着することも苦手なのだろう。
自分の不安障害を自覚してから生きやすくなった気がする
自分が不安障害だと自覚するまでは、不安になる度にイライラパニックにおちいる自分が嫌でたまらなかった。
イライラしやすいのは自分の性格のせいだと信じていたからだ。
いくらイライラを抑えようとしても性格だから仕方がない・・・。
そんなことを考えながら、子供たちに怒鳴り散らす毎日。感情に歯止めがきかない自分を憎むこともあった。
しかし、イライラパニックの感情が、自分の不安な感情からきているのだと知ってからは、イライラパニックを起こす回数が劇的に減った。
- リモコンが見つからない→テレビが観れなくなる不安
- ハサミやセロハンテープが見つからない→物事が段取りどおりに進まない不安
- ボールペンが見つからない→書きやすいボールペンで字が書けなくなるという不安
- 宿題のプリントが見つからない→宿題ができなくて、子供が残念な気持ちになるかもしれないという不安
- 靴下の片方が見つからない→夫にダメ主婦だと思われてしまうかもしれないという不安
「大丈夫だよ・・・」と、自分で自分をなぐさめ、不安を取り除いてあげることで、イライラパニックの感情を少しずつコントロールできるようになった。
相変わらず、想像力は豊かで、世の中はキケンに満ちているという不安はぬぐえないが、
自分が他人よりも不安になりやすい人間なのだと自覚し、今では、イライラする前に不安に目を向けるようにしている。