体験談

PTAで出会った専業主婦に世間のズレを感じた話

長い間、仕事を口実に、ママ友たちと距離をとってきたワタシ。

必然と、幼稚園や小学校の役員からも逃げおおせてきた。

しかし、あるような無いようなポイント制という壁に阻まれ、今はパート主婦という身分から、ついに2年前、小学校PTAの役員を引き受けることになった。

PTAそのものの活動は、一生懸命できたし意外と楽しく、私のママ友への先入観は一体なんだったのだろうと拍子抜けするものだったが、最後の最後にある事件が起こった。

事のはじまりは、PTA役員の1人からランチの誘いを受けたことだった。


私を異常に評価してくれたA子さん

A子さんは、PTAで活躍するワタシの行動をナゼか大げさに評価してくれた。

ワタシとしては、自分でいうのも何だが、20代30代とバリキャリで働いていたので、PTAの仕事など楽勝だったのだが、万年専業主婦のA子さんの目には、そんなワタシが新鮮に映ったらしかった。

PTAの仕事が終わり、役員解散となったとき、わざわざお礼のカードとコーヒーショップのギフト券までくれた。

ワタシは、頑張ったのはワタシだけじゃなかったし、どうしてワタシだけこんなに特別扱いをするのだろうと、A子さんの態度に少々違和感を感じた。

そんなとき、1年間のPTA活動が終わったので、きちんと締めて終わりたいというA子さんの要望で、私だけがランチに誘われた。


A子さんがランチで語ったこと

A子さんとワタシと、どうして二人だけなのかと、少し後ろ向きな気持ちでランチを承諾したワタシ。

待ち合わせの時間にお店に行くと、A子さんは、ワタシが来るのをソワソワしながら待っていた。

そして、ランチの時間。

今日は、ワタシの話を色々と聞きたいというA子さんだったが、あるキッカケで自分の話を語りはじめた。

そのキッカケとは、ワタシがA子さんに、「A子さんは幸せだよね。」と何気なく言った一言だった。

A子さんは、夫が精神科医、子どもが3人の団地住まい。海外生活の経験もあり、端から見ると何不自由ない主婦生活を謳歌しているようにみえた。少なくとも、ワタシの見立てでは・・・。

しかし、実際、A子さんはものすごく暗いものを抱えていたらしく、ワタシが発した一言を発端に、話は深い谷底へと急降下していった。


誰よりも神様が大切なA子さん

A子さんは、自分がキリスト教信者だと教えてくれた。そして、

「私は、夫よりも、子どもよりも、神様が大切なの。」

と、力ない目を見開き、唇を震わせてワタシに訴えた。

ワタシは、その言葉がA子さんの口から飛び出した瞬間、ランチの誘いを受けるべきではなかったとはげしく後悔した。

ワタシの経験上、A子さんが抱えている暗いものは、誰もが抱えているものに違いないと思う。実際に、ワタシも30代までは同じようなものを抱えていた。

しかし、A子さんは、50歳になった今でも、自分だけが辛いのだと独りよがっている。

普通の人は、若いうちに抱えた悩みは、世間にまみれながら自分で答えをみつけて克服し、中年になるころには、自分らしく生きられる道を見つけられるようになるのだと思うが、

A子さんの心は、神様に出会った幼少期から大して成長しておらず、小さなころからの暗いものを克服できないまま、今に至っているのではないかと感じた。

友だちがいないの。友だちになって。

A子さんが、他のPTAのママさんにそんなことを言っていたことを思い出した。A子さんは、ワタシにも、友達が少ないと言っていた。

A子さんは、友達に執着しているようだった。

ワタシはどう対処すればよかったのか

A子さんの神様発言をサラリと流して、A子さんの話の聞き役に徹したワタシ。

ランチを終え、少しスッキリした表情のA子さんは、相変わらずワタシをほめ続け、「送るよ」と言ってワタシの家までついてきた。

それからというもの、A子さんは、夜間や週末など、PTAとは関係ない話題についてワタシにLINEをしてくるようになった。

ワタシは、ソレが重かった。彼女の、新しい友達ができるかもしれないという期待が。

ワタシは、A子さんとは友達になれない。A子さんの期待には応えられない。

だって、何よりも神様が大事なんでしょ?家族より、友達より、神様が。

大切な神様が見守ってくれているはずなのに、どうしてアナタはいつも不幸を背負ったような背中をしているの?

幸せになるために、神様を一番大切にしてるのに、神様はアナタを幸せにしてくれた?アナタの願いをかなえてくれた?

一番大切にしなきゃいけないのは自分。神様でも、家族でも、友達でもない。自分自身だよ。

自分のことを愛せていないA子さんに、ワタシからかけられる言葉なんて何もない。神様が壁になって、他人の言葉なんてきっとアナタの心には届かないだろうし。

ワタシは、A子さんの期待がふくらみつづける前に、「プライベートな時間に、あまり親しくない人からLINEされるのは迷惑だ」という趣旨のLINEをA子さんに送り、その期待を早々につぶした。

ワタシ、もういい人でいるの止めたから。

と、心の中でつぶやきながら。

ワタシのLINEを最後に、A子さんとのトークはプツリと途絶えた。

正直、ワタシは、A子さんがワタシのLINEに喰いつくのをまっていた。

専業主婦で家にひきこもっているのではなく、A子さんにはもっと世間に出てほしかったから。A子さんに、世間の荒波にもまれながら、自分の力で幸せをつかみとってほしかったから。

人間は、自分の力で、いくつになっても変われるし幸せにもなれる。

ワタシは、そう信じている。





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