ワタシは、アスペルガー症候群で、特定の物事に対するこだわりが他人と比べて強い傾向にある。
そのこだわりぶりは、傍からみるとただの執着心の強い人と映るかもしれないが、自分のこだわりを捨てることに非常に不安を感じるため、なかなか手放すことができない。
お酒やたばこなどに対する中毒症状と同じく、ワタシは、自分のこだわりに強く依存しているのだ。
テレビへの執着
ワタシは、家にいる時に、必ずテレビをつけっぱなしにしている。
特に、観たい番組がなくても、テレビがついていないと気持ちが落ち着かない。
結婚して、ケーブルテレビをつないでから、ワタシのテレビへの執着心はますます高まった。
なぜなら、ケーブルテレビには沢山のチャンネルがあり、時間を問わず好みの番組が見つかりやすいからだ。
夫は、観ていないテレビは消す派。
ワタシがつけているテレビを夫が消すと、ワタシはその瞬間から、自分の好きな番組がこれから流れるのではないか、それを見逃してしまうのではないかという不安に襲われる。
我が家には録画機器がないので、レコーダーを購入して録画すればいいのでは?と考えたこともあるが、
同じ番組を何十回、何百回と繰り返し観るのが好きなワタシは、その番組をわざわざ録画してまで観たいとは思わないのだ。
特定の番組への強いこだわり
数ある番組の中でも、ワタシは、映画と日本の2時間サスペンスドラマに強いこだわりがある。
とはいえ、全ての映画、全てのサスペンスドラマというわけではなく、自分が大好きな映画やドラマに限られる。
毎朝、今日はどんな番組をやっているかを必ずチェックし、番組表にお気に入りの映画やドラマを見つけると、気分が高まり幸せな気分になる。
それが、何度となく観ている番組であろうと、いつも同じところで感動し、いつも同じところで笑い、いつも同じところで泣けるのだ。
逆に、あまりお気に入りの番組が無い日は気分が凹んだり、観たい番組があるのに家の都合で見逃したりすると、すごく残念な気持ちになる。
たかがテレビなのかもしれないが、映画やドラマ中毒のワタシは、観たい番組が観れないだけで焦ったり不安になったりするのだ。
自分の執着心を上手に手放す方法
他人と比べて執着心が強いワタシは、今でも、テレビへの依存をなかなか捨てきれずにいる。
しかし、たばこやお酒と同じで、何でもほどほどが一番なのではないかと最近思うようになった。
独身のころは、休日に家にひきこもってテレビばかり観ていても、特に罪悪感を感じることはなかったが、
結婚して子供ができて、40歳を過ぎて自分と向き合う時間ができてからは、テレビよりも大切なことを増やす努力をしてみようと考えるようになったからだ。
例えば、家族、趣味、健康など、何度も同じテレビ番組を観ているうちに過ぎ去っていく時間を、別のことに費やすことで、
より沢山の充実感を得られるのではないかという気がしてきたのだ。
そんなことを言いつつも、この記事を書きながら、たった今、テレビで放映中のサスペンスドラマのことが頭から離れないワタシ。
物事の優先順位をつけるのが苦手なワタシだが、自分が大切だと思うものに順位をつけながら、テレビへの執着心を徐々に手放していけたらいいなと願っている。