今は、主婦をしているワタシが、昔働いていた職場の人たちの目にどう映っていたのか、今となってはわからない。
でも、アスペルガー症候群のせいで、かなり不思議ちゃんに思われていたことだろう。
なぜなら、ワタシは、他人と和気あいあいと振る舞うのが苦手で、周りの人との協調を極力避けていたため、一人行動が誰よりも多かったからだ。
そんなワタシだが、自分でも悩んでしまうほど、仕事に対するとある傾向があった。
仕事が完結できないワタシ
ワタシは、20代のころから仕事のプロジェクトを任されていた。
心がチキン(気が小さい)に加えて、障害を抱えていたワタシのストレスはハンパなかったが、
持ち前の責任感のおかげで、外見はクールに装いながら業務を淡々とこなしていた(この時は、自分の障害に気づいていなかった)。
でも、仕事が順調に進み、これでプロジェクト成功だ!というところまで行くと、なぜかいつもやる気を失った。
それまで、張りつめていた緊張の糸が一気に切れてしまうような感覚におちいり、プロジェクト完了までの道のりがどうでもよくなってしまうのだ。
その傾向は、1度や2度ではなかった。
もともと、仕事の内容に興味を持てず、世間体や責任感だけで仕事をしていたせいかもしれない。
それまで一緒に仕事をしてくれた仲間も、プロジェクトリーダーであるワタシの失速に違和感を覚えたことだろう。
毎回、どうにか取り繕ってプロジェクトを完了させていたワタシだったが、心の中ではスッキリしない中途半端さをいつも感じていた。
会社を退職するのも苦手だった
ワタシが、働いていて最大に苦手だったこと。それは、自分の送別会だった。
ワタシには、20代〜30代にかけて、派遣社員の期間を含めると計6社で働いた経験がある。
どの会社も、
- 在職の社員は、退職する社員をお花・贈り物・食事でねぎらう
- 退職する社員は、お世話になった人へのお礼に、お菓子をもって挨拶まわりをする
という慣習があったが、ワタシはそれが大嫌いだった。
そういうのは一切いらないから、どうか静かに辞めさせてくれ・・・。
と、毎回心の中で懇願していたくらいだ。
こんなことを言うと、他人の厚意をないがしろにするな!と怒られるかもしれないが、ワタシはもともと、会社にもそこで働いている人たちにも全く興味がない。
それに、ワタシごときのために、他人の貴重な時間を使うのはおこがましいという思いもあった。
結局、断るのは悪いとわかってはいるので、送別のご厚意をお断りしたことは一度もなく、お礼のお菓子もしぶしぶ配って回ったが、
それも何だか中途半端に終わり、いつも逃げるように会社を去るのが恒例だった。
自分が抱える問題に気づいた今感じること
ワタシが、仕事に対していつも中途半端だった原因は、
- 仕事に興味が無い
- 働いている人に興味がない
- プロジェクトの前半は過集中のため、後半に失速してやる気を失う
- 仕事の重圧から逃げ出したくなる
からだった。
もともと嫌いなことは絶対にやりたくない性格なのに、
社会人だから責任を果たすべきとか、お給料をもらっているんだから当然だという理由で、自分で自分を追い込みすぎた結果なのだろう。
今では無職のワタシが、物事を完結させなければならないという立場に遭遇することは稀だが、
自分の特性を知った今なら、もっと肩の力を抜いて仕事を完結できるような気がしている。